Vol.2 歌舞伎町夜回りの現場から ~可視化されにくい人身取引(性的搾取)とその対策~

(第22回NFSJカフェ  2020年10月21日実施)
ゲスト講師:坂本新さん(NPO法人レスキュー・ハブ理事長)
オンライン開催

NPO法人「レスキュー・ハブ」代表の坂本新(さかもと あらた)さんを講師に招いてオンラインでのNFSJカフェを開催。坂本さんは以前にNFSJのスタッフだったこともあり、そのお人柄の真実味にも、活動の素晴らしさにも敬服しつつ、フェイスブックの投稿やメディア掲載情報など、いつも共有させていただいている。世の中には、そう簡単には真似のできないことをしている人がいる。坂本新さんもその一人だ。

日本最大の繁華街、新宿歌舞伎町。ここで一人、夜回りを続けて3年。凍える冬の寒さの夜も、熱帯夜のコロナ禍でも、サポートを必要とする人の支援のために。経済的困窮から夜の街で働くしかなくなったという女性たちの中には、学歴もあり社会的にも問題なく暮らしてきた人も少なくないとか。性的搾取やDV被害、人には相談しづらい困難を抱えているのに、自らは助けを求めようとしない。だから、根気強く夜の街を回って、カイロやクレンジングペーパー、マスクなどと連絡先を書いた相談カードを手渡すようにしている。そうやって、だんだんと顔を覚えてもらうと、公的支援機関や民間支援団体につなげることができるようになる。

坂本さん自身、最も目を背けたいのは、性的搾取や人身取引の問題だと言う。だからこそ、その問題に取り組もうと決意。坂本さんが活動の基本にしているのは、「何故あなたは…?」という問いかけではない。必要なのは、最後まで寄り添うこちら側の覚悟。そこから、やがて信頼関係が生まれて支援につながる。(ナムーラミチヨ)

◆講師プロフィールなど詳しくはNFSJのウェブサイトをご参照ください。
http://notforsalejapan.org/news/202009/807

◆坂本新さんをもっとよく知りたい方のために。

・NHKクローズアップ現代「助けて…」と言えない 路地裏に立つ女性たちhttps://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4600/   2021/10/27

・「『100人支援しても受給は1人だけ』生活保護を受けずに売春を繰り返す女性たちの本音」(PRESIDENT Onlne)2021/10/15
https://president.jp/articles/-/50899