スタッフのリレーエッセー (1) 私がNFSJでボランティアする理由(キャシー・バートンルイス)

人身取引についてほとんど何も知らなかった私がこの問題を知ったのは、7年前、ノット・フォー・セールの創設者デイヴィッド・バットストーンの講演を聞いたときでした。それと同時に現在日本支部の代表を務める山岡万里子と出会い、 以来この団体の活動に関わってきました。

人身取引の問題を知るにつれ、私は衝撃を受け、心がひどく痛みました。子どもや若者など、社会の最も弱い立場にある人々を傷つける、狡猾で邪悪な行為だからです。日本の人たちに人身取引を知ってもらうための様々な活動やイベントに参加してこられたことを、私は光栄に思っています。なかでも特に意義深い活動として挙げたいのが、世界の性売買の実態を取り上げたドキュメンタリー映画、『ネファリアス~売られる少女たちの叫び~』の上映イベントです。映画が描き出すこの産業の恐ろしさは衝撃的ですが、私たちは自分たちの「安全地帯」から抜け出して、性の売買、そして非人間的な労働慣習を通じてこの悪が世界に蔓延していることに、気づく必要があると思います。

人身取引について知り、どんな兆候から被害に気づくかを知れば知るほど、この忌まわしい産業に終止符を打つための、より良い備えができるはずです。この取組みに加わるのに、予備知識や専門技術は不要です。ただただ、人身取引を終わらせたいという願いさえあれば――。私たちのこのチャレンジに、あなたも参加してくれませんか?

(最初の『ネファリアス』上映会にて~2013年)