この夏、NFSJが所属する「人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)」の運営メンバー、吉田容子・山岸素子・山岡万里子の3人が、「JFCネットワーク」主催のフィリピンへのスタディツアーに参加しました。
「JFC」とは「ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン」の略で、主に日本人の父親とフィリピン人の母親との間に生まれた子どもたちのこと。JFCネットワークは日本人の父親に遺棄された母子の支援を30年以上続けている日本の団体です。10年前にJFC母子を狙った日本での人身取引事件が大きな問題となったこともあり、JNATIPとしてもJFCの置かれた状況には長年関心を払ってきました。
ツアー日程ではJFC母子たちとの交流やホームステイ、現地支援団体のお話の他、フィリピン人元従軍慰安婦施設への訪問や元「まにら新聞」記者の話を聞く会などに参加し、またツアー終了後もJNATIPの3人で、人身取引問題に取り組むカトリック教会の組織「タリタクム・フィリピン」を訪問し、施設見学や意見交換を行いました。またマニラ市内の史跡を見学し、第二次大戦時の日本軍による攻撃と占領、その影響について学びを深めて帰国しました。
今回のNFSJカフェでは、3人がそれぞれ別の切り口で、このツアーから持ち帰った体験、学び、視点、思いを皆さまと分かち合い、フィリピンと日本、そして人身取引という問題について、しばし共に考える時間を持ちたいと思います。ぜひご参加ください。
《日時》 2025年12月3日(水)19:30~21:00 (開室19:20)
《場所》 オンライン(Zoom)
《対象》 一般・学生
《使用言語》 主に日本語 *英語話者の方も歓迎。ただし通訳はありません。
《定員》20名
《参加費》 無料
《要・申込》 下記のリンクから、参加申込のフォームにご記入ください。https://forms.gle/KQCUWKW8M61RekFGA
開始2時間前になってもZoomリンクが届かない場合はjapan@notforsalecampaign.orgまでご連絡ください。
《講演タイトルと登壇者プロフィール》
JFC母子の事案に取り組む中で見えてきた課題
吉田容子
(JNATIP 共同代表/弁護士(京都・市民共同法律事務所)/ジェンダー法学会理事)
1985年に弁護士となり(京都弁護士会)、主に女性に対する暴力の事件や離婚等を扱っている。性暴力をめぐる法と司法の現状や家族法を中心に、法科大学院や複数の大学での授業、自治体や市民団体での講演などを行ってきた。共著の本も数冊。2003年のJNATIP結成に参加。
タリタクム・フィリピン訪問とカトリック教会の取組み
山岸素子
(移住者と連帯する全国ネットワーク事務局長/日本カトリック難民移住移動者委員会 委員)
大学卒業後、20年以上にわたり、移住女性と子どもの支援、移民・外国人に関する政策提言活動などにかかわる。移住連事務局長、カラカサン〜移住女性のためのエンパワメントセンター共同代表、日本カトリック難民移住移動者委員会委員、立教大学非常勤講師などを兼任。JNATIP運営委員。
市街戦、慰安婦、日系人~旧日本軍が残した爪痕
山岡万里子
(ノット・フォー・セール・ジャパン(NFSJ) 代表)
翻訳の仕事で人身取引問題を知り、2011年夏にNFSJを設立。講演・出張授業・イベント出展・映画上映・情報発信などを通じ、人身取引問題の啓発に取り組んでいる。また「消費から持続可能な社会をつくる市民ネットワーク(SSRC)」の共同代表幹事として、企業・消費者に対しても働きかけを行っている。JNATIP運営委員。
NFSJカフェは、人身取引・現代奴隷問題に取り組むノット・フォー・セール・ジャパンが、関心ある参加者と共に、お茶を飲みながら1つのテーマについて話したり映画を観たりする、カジュアルな学びの場です。お気軽にご参加ください。
お問い合わせ: japan@notforsalecampaign.org
イベントチラシのダウンロードはこちらから
⇒ https://notforsalejapan.org/wp-content/uploads/2025/10/20251203-NFSJ-Cafe-No.37-Flyer-J-1.pdf
