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スタッフのリレーエッセー (5) 当事者と関わりがなくても(山岡万里子)

11年前、神楽坂の小さな洋書ライブラリーで1冊のペーパーバックを手にした瞬間が、すべての始まりでした。『Not For Sale』、「(人は)売り物ではない」という題名のその本は、現代によみがえった奴隷制度について語り、人身取引が世界中で起きている現実に警鐘を鳴らすものでした。

騙されて売春婦となったカンボジアの幼い少女、わずかな借金のせいで親戚ごとレンガ工場の奴隷労働者となったインドの家族、出稼ぎに行くつもりで実はイタリアへ売り飛ばされたモルドヴァのシングルマザー、誘拐され兵士という名の殺戮マシンになることを強制されたウガンダの少年……。翻訳者の私はその悲惨な実話に衝撃を受け、と同時に、被害者の救出と再生を支援する多くの人々の行動と言葉に勇気と希望を与えられ、この本を自ら翻訳して世に出すことで、日本の人々にもこの問題を知らせたいと出版社に売り込みました。

3年半かかって訳書『告発・現代の人身売買』(朝日新聞出版)が発行され、ホッとしたのもつかの間、著者のデイヴィッド・バットストーンが、訳書出版に合わせ来日すると言ってきたのです。あわてて編集者と共に講演会を企画し、日本の関連NGOや法律事務所、ビジネス界の人々との面談をセットし、取材、記者会見、ラジオ出演などの日程を、関係者の協力も得て調整しました。バットストーンは2007年の著書出版と同時にやはり「Not For Sale」という名の団体を立ち上げており、2011年の来日の際に、その日本支部をやらないかと私に声をかけてくれました。私は翻訳者としての仕事にいったん区切りをつけ、それまで無縁だったNGO活動に、全くの手探り状態で飛び込みました。

こうして始まったノット・フォー・セール・ジャパンは、日本でも数少ない、人身取引をテーマに活動している団体です。でも決まったオフィスも有給職員も置かず、スタッフは皆ボランティア。「やれるときに、やれることを、やれる人が、やる」をモットーとし、活動はかなりゆるいものです。それでも、年間十数件の講演やイベントを企画運営し、SNSや各種メディア、自前の啓発用資料を通して情報発信を行うことで、多くの人に人身取引の実態を知らせています。

またここ数年は「人身売買禁止ネットワーク」の運営委員、「消費から持続可能な社会をつくる市民ネットワーク」の共同代表として、政府との意見交換、セミナーの企画運営、国際人権条約に関するNGOレポートの作成、「企業のエシカル通信簿」調査等に関わっています。その分NFSJ単独の活動が少し減ってきてはいるものの、社会に与えるインパクトは大きくなっていると自負しています。

NFSJは被害者や加害者、いわゆる当事者と関わる場面がほとんどありません。学生や企業や政府の方を含め、もっぱら一般の人たちに向けての啓発活動や協議です。「当事者と関わらずして、現場を見ずして、真の問題解決に向けた啓発活動などできるのか?」という疑問は、実は自分でも常に抱えています。

でもそんな時に思い出すのは、アメリカ人女優ミラ・ソルヴィノさんの言葉です。2011年に私も参加したNFSのグローバルフォーラムに登壇したソルヴィノさんは、「人身売買の被害者に実際に会う人は、そう多くいるわけではない。だとすれば、あなたが被害者について話さなければ、いったいだれが話す?」と語ってくれました。当事者支援を行っている他の団体から日常的に話を聞き、国内外の報告書や報道、本や映像から情報を得ることで、少なくとも日本における人身取引問題については、全体像をある程度まで把握することは可能です。

まずは知ること。知ってそのあとどう行動するかは、その人次第。でもとりあえず、まずは知ること。そこからすべてが始まると思っています。私にとってのあの1冊の本のような存在に、NFSJがなれたら…と願っています。

今日7月30日は国連が定めた「人身取引反対世界デー」。NFSJのこのウェブサイトが開設されてから、ちょうど1年です。ウェブサイトのトップページにここ1年変わらず掲げてきたストーリーにも、もしまだだったら、ぜひ目を通してみてください。これをSNSでシェアしたり、お友達や家族に話すこと――その1つのアクションが、問題解決への貴重な貢献です。

頼りない代表ですが、一緒に歩んでくれるボランティアスタッフの面々、関係者・支援者の皆さまに支えられていることに、心から感謝しています。これからもよろしくお願いいたします。

スタッフのリレーエッセー (4) 傍観者であっては (星出卓也)

もう10年以上前のことになります。私の住んでいる田無駅近くに、決まって夜10時を過ぎると、外国人の若い女性が通りに立ち、男性に声を掛けていました。私も何度か片言で「お兄さん、マッサージあるよ」と声を掛けられました。その後ろでは決まって女性を監視する人が見張っています。どうして外国の女性が日本で深夜に通りに立って売春をしなければならないのだろうと思っていました。

その頃、映画『ネファリアス』を観ました。騙され、暴力によって売春を強要されて奴隷のように扱われている女性たちが世界中に存在するひどい現実を知り、そしてこの日本も決して例外ではないことを知らされ大変ショックでした。都市の中に当然のごとく存在する性産業の中に、恐ろしい実態が隠されていること。あの私が住む町の駅前に立っていた女性も、そのような一人だったのではないかと思うと、本当に身近な場所であのような現実があったのかと思うと、他人事のように、傍観者のように「どうしてあの女性はあのような仕事をしなければならないのだろう」と呑気に考えていた自分が恥ずかしくなりました。このような事態に対して傍観者であってはならず、何かをしなければと祈るようになりました。

救出活動を行うことは本当に大変なこと、仕事の合間にできるような簡単な問題ではなく、今も無力な自分を悲しく思う日々です。それでも許されない現実が私たちの身近にあることを人々に伝えたいと思います。アダルト業界や性産業が氾濫し、多くの男性たちが少女たちの性を買っている裏で、恐ろしい人権蹂躙と性奴隷の現実があることを伝えなければと願っています。

吸血鬼ドラキュラだって太陽の光が当たれば死にます。その本当の実態が人々の前で可視化され、人が物であるかのように売買されるひどい現実が白日の下に明らかにされれば、そのような産業は産業として成り立たなくなると信じて、非力ながらこの運動に加わらせていただいています。

スタッフのリレーエッセー (3) 私が人身取引や現代奴隷に関心を持つ理由(ミシェル・ロバーツ)

世の中で、悪いことが起きていることは知っていました。でも私自身がそれに加担しているとは、2011年まで知りませんでした。

その年、デイヴィッド・バットストーン氏の講演に参加したのです。騙されたり誘拐されたりして、レストランや売春宿で強制的に働かされる人々の話を聞きました。感情的に心理的に、そして多くの場合身体的にも虐待を受ける、搾取される人々のことです。バットストーン氏の話は説得力がありましたが、私はその裏付けが欲しいと思いました。すぐにはノット・フォー・セール・ジャパンの活動に参加できなかったので、多くの時間を使ってリサーチをしました。

それでわかったのは、私の日常生活が、人身取引と現代奴隷制を支えているのだということでした。私のスマホの原材料(部品)から、着ている服、そして調理に使う塩までもが、多くの人々の命を奪っていたのです。まず自分のライフスタイルを変えることから始めましたが、さらに行動する必要を感じていました。その頃韓国に転居し、人身取引や現代奴隷制をなくすために、いくつものNGOでボランティアをしました。

今、私はこれまでの買い物習慣を常に見直し、また性的・労働両分野の人身取引について啓発活動に加わっていますが、自分ひとりで解決できる問題ではありません。搾取されている人々の生活に変化をもたらすためには、私たちみんなが一緒になって働く必要があるのです。

自分が何人の奴隷を使っているかを知るために、SlaveryFootprint.orgのサイトで、ぜひアンケートに答えてみてください。

 

スタッフのリレーエッセー (2) あなたに生きていて欲しい!(栗山のぞみ)

人身取引の被害者に出会ったこと、あるいは声をかけられたことがあるでしょうか?

私は、あります。多分あると思います。

30年近く前のこと。我が家にホームステイしていたタイ人の留学生ソムシリさんが勉学を終えて帰国することになり、成田空港に見送りに行きました。そのとき、二人のアジア系女性に声をかけられました。私ではなく、一緒にいたソムシリをタイ人と見て声をかけてきたのです。ソムシリに聞くと、彼女たちは典型的な北タイの人。(ソムシリもチェンマイ出身で典型的な北タイの顔なので彼女たちにもタイ人だとわかったのでしょう、とのこと)彼女たちは逃げてきたと言っている。国に帰りたい。しかし、航空券もパスポートもない、と。ソムシリの乗る飛行機の時間は迫っているし、私ひとりではタイ語も通じないし(彼女たちは、ほとんど日本語を話せませんでした)、どうしたものか……と思いました。

ソムシリと別れた私はどうしたのか。実はほとんど記憶がありません。確か、空港のガードマンのような人に「あそこにいる人たちが困っているようなので、助けてあげてください」とかなんとか言って立ち去ったのだと思います。

その後長い時間を経て、2011年にNFSJを立ち上げて間もない山岡万里子の講演を聞く機会がありました。そのとき記憶の奥に埋もれていたあのシーンが蘇ってきました。「あの二人は人身取引の被害者だった!」。とくに一人の方、必死にソムシリと私に話しかけてきた女の子の様子を思い出しました。褐色の肌、黒髪のおかっぱに黒い眉と必死な黒い瞳が印象的でした。服装は白っぽいTシャツ、ショートパンツをはいていて足は素足にビーチサンダルか安っぽいミュール。空港にいるのに、旅行鞄のような荷物は持っていませんでした。

あの彼女たちはその後どうなったのだろう……と今も考えています。人身取引の被害者であった可能性はかなり高いはず。故郷に帰ることはできたのか。それとも、ブローカーに見つかり、表向きは飲食店を装った売春宿か何かに連れ帰られてしまったのではないだろうか。その先は想像したくないけれど、人身取引の実態を学んだ今は、想像できます。心も体もボロボロになり、どんな絶望的な日々を送ったことでしょう。

きっと当時の私たちと同じ20代前半だったはず。まだ、生きているだろうか。生きていて欲しい。せめて、故郷にたどりついていて欲しい。

こう思うと嘆き、疼きが湧いてきます。しかし私は、過去の自分を責めることは、もう、していません。

人身取引という犯罪があること、その被害者はどのような人なのかを知ったからです。

この日本にも人身取引があることを私は知りました。加えて、日常生活の中で世界じゅうの奴隷労働やあらゆる搾取と無関係でいるのはとても難しいこと、被害にあった人は心身ともに大きな傷を負うこと、たとえ救出されても自分を責めてしまったり、自己肯定感を持てずに苦しむこと、家族や社会に受け入れられることが難しい場合も多々あることを学んできました。

知ることは楽しいことばかりではありません。恥、悲しみ、絶望感、怒りなどを味わうこともありました。もちろん、今でも。でも、知らないままでいるよりも、知っていることは私を生かす力になりました。今、彼女たちのような少女たちに出会ったら、どこにどうやって連絡をとるか、誰に相談すべきかを知っている。それは私の存在をこの社会の中で少しだけ豊かにしてくれています。

また、このことに気づき動き出している人たちと出会っていることも希望です。海外にも日本にも多くの団体があり、人身取引の実態を調査したり、人身取引犯罪のある地域に働きかけたり、被害者救済を行ったり、被害者になりがちな人々に働きかけ別のビジネスを起こして予防したり、あるいは政府や警察に実態を知らせて協働しながら対策を立てたりしています。

私たちNFSJは、人身取引をなくすことを目的に、まず、この犯罪について広く皆さんに知っていただくことを主な目的として活動しています。また、他の市民団体とつながり、人身取引のない社会を目指して政府や企業に働きかける提言活動も行っています。 この動きに加わるために、人身取引の専門知識は必要ありません。ただ、「すべての人が自分らしく、生き生きと生きる世界を見たい」という願いがあれば十分です。その世界を見るために、ぜひ、仲間に加わってください。

栗山のぞみ

スタッフのリレーエッセー (1) 私がNFSJでボランティアする理由(キャシー・バートンルイス)

人身取引についてほとんど何も知らなかった私がこの問題を知ったのは、7年前、ノット・フォー・セールの創設者デイヴィッド・バットストーンの講演を聞いたときでした。それと同時に現在日本支部の代表を務める山岡万里子と出会い、 以来この団体の活動に関わってきました。

人身取引の問題を知るにつれ、私は衝撃を受け、心がひどく痛みました。子どもや若者など、社会の最も弱い立場にある人々を傷つける、狡猾で邪悪な行為だからです。日本の人たちに人身取引を知ってもらうための様々な活動やイベントに参加してこられたことを、私は光栄に思っています。なかでも特に意義深い活動として挙げたいのが、世界の性売買の実態を取り上げたドキュメンタリー映画、『ネファリアス~売られる少女たちの叫び~』の上映イベントです。映画が描き出すこの産業の恐ろしさは衝撃的ですが、私たちは自分たちの「安全地帯」から抜け出して、性の売買、そして非人間的な労働慣習を通じてこの悪が世界に蔓延していることに、気づく必要があると思います。

人身取引について知り、どんな兆候から被害に気づくかを知れば知るほど、この忌まわしい産業に終止符を打つための、より良い備えができるはずです。この取組みに加わるのに、予備知識や専門技術は不要です。ただただ、人身取引を終わらせたいという願いさえあれば――。私たちのこのチャレンジに、あなたも参加してくれませんか?

(最初の『ネファリアス』上映会にて~2013年)

 

7/11 IGC/JNATIP共催セミナー 『日本における人身売買と現代の奴隷制~2020東京オリンピック・パラリンピックに向けて~』

NFSJが運営委員として参加している人身売買禁止ネットワークでは、来る7月11日に上智大学グローバル・コンサーン研究所との共催でセミナーを開催することになりました。日本で何が起きているかを支援団体から聞き、企業からも取組みについて報告していただきます。ぜひ皆さまふるってご参加ください。

20180711JNATIPセミナー2018チラシ

以下、詳しいご案内文です。

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IGC/JNATIP共催セミナー
『日本における人身売買と現代の奴隷制~2020東京オリンピック・パラリンピックに向けて~』

今日、世界には数千万人の「現代の奴隷」が存在します。多くは、搾取を目的に労働等を強制される「人身売買(取引)」の被害者です。日本でも技能実習生・留学生への労働搾取、AV出演や売春の強要など被害は後を絶ちません。

一方、2020年にオリンピック・パラリンピック東京大会を控え、日本は今後ますます多くの外国人を迎えようとしていますが、大規模スポーツイベントの開催に当たっては、過去にも競技場建設における労働搾取、会期中・前後の買春需要を満たすための性的搾取、また大会に供される食物、衣類(ユニフォーム)その他の製造に関わる国内外での労働搾取が問題視されてきました。

今日本でどんな問題が起きているのか、民間団体や企業がどんな取り組みを行っているのかを学び、2020年に向けて何ができるのか、一緒に考えてみませんか?

《日時》 2018年7月11日(水)18:30~20:30 (開場18:00)
《会場》 上智大学四谷キャンパス中央図書館L-911会議室
東京都千代田区紀尾井町7-1
JR/地下鉄「四ツ谷」駅より徒歩5分
https://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/accessguide/access_yotsuya.html

《参加費》 無料
《定員》 130名(先着順/定員に達した場合〆切)

《プログラム》
【第1部 人身売買の現状と JNATIPの取り組み】

「奴隷労働、人身売買を作り出す外国人技能実習制度」
鳥井一平
(人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)共同代表/移住者と連帯する全国ネットワーク代表理事)

「日本国内における性的搾取の現状」
藤原志帆子
(人身取引被害者サポートセンターライトハウス 理事)

「観光における子どもの性的搾取について」
斎藤恵子
(ECPATストップ子ども買春の会共同代表)

【第2部 現代の奴隷を無くす ための企業の取り組み】

「アディダス現代奴隷アウトリーチプログラム」
奈良朋美
(アディダスジャパン株式会社 SEA/グループ法務本部コンプライアンスマネージャー)

「インターネット上の性的搾取被害に関する取組み」
山下優子
(ヤフー株式会社 政策企画本部 政策企画部 公共政策)

Q&A、今後の取り組み、他

《お問い合わせ・お申込み》
人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)
(移住者と連帯する全国ネットワーク内)

※下記フォームにて、あらかじめお申込みください
https://goo.gl/forms/cgeXkFI4RB2wdTyF2

Tel:03-3837-2316 Mail:info@jnatip.jp

《共催》
上智大学グローバル・コンサーン研究所
人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)

6/15(金) 第12回NFSJカフェ 「生かし生かされる国際協力」

東南アジアの途上国。ゴミ山に住む少女や、裸足でボールを蹴っている少年の写真や映像を見て、笑顔が素敵だけど、貧しくてかわいそう…と思ったことはありませんか? でも遠い国のことだし、どうすれば助けられるかもわからない――。

けれども、何かができると信じ、地道に支援活動をしているNGOが日本にもあります。チャイルド・ファンド・ジャパン(CFJ)も、その一つ。戦後、日本の戦災孤児たちが助けられ、経済成長を遂げた後は、今度は日本からフィリピン、ネパールなど貧しい国々の子どもたちを助けています。

今回のNFSJカフェでは、チャイルド・ファンド・ジャパンの副理事長を務めておられる福嶋美佐子さんをお招きして、その活動の様子と国際協力に携わる上での様々な思いを語っていただくことになりました。

カジュアルなカフェ形式の集いです。お茶とお菓子をつまみながら、気軽に話を聞き、おしゃべりしましょう。ご参加をお待ちしています。

日時:2018年6月15日(金)
19時~20時30分(開場18時45分)

場所:絵本カフェ ボローニャ2階ギャラリー
東京都新宿区新小川町3−4
(「飯田橋」駅JR東口/地下鉄B1出口より徒歩6分)

入場:無料/定員:15名(要申込み)
申込み:japan@notforsalecampaign.orgまでメール
もしくはFacebookイベントページにて参加意思を表明してください。

【5/18(金)】第11回NFSJカフェ 「平和なダイヤモンドを求めて〜シエラレオネのお話~」

第11回NFSJカフェ
「平和なダイヤモンドを求めて〜シエラレオネのお話~」

アフリカ西部の国、シエラレオネをご存知ですか? 90年代から10年以上にわたるに激しい内戦、また、エボラ出血熱*等の感染症の大流行も体験した世界で最も平均寿命の短い国(男性49歳、女性51歳)の一つです。10年ほど前に民主化され、いまや、ダイヤモンドを始め豊富な鉱山資源を生かして復興の道を歩んでいます。 (*2016年WHOにより終息宣言)

今回は、そのシエラレオネからICUに留学中のロータリー平和センター招聘研究者、ジョゼフ・スミスさんをゲストスピーカーにお招きします。

内戦時代のシエラレオネが舞台の映画「ブラッド・ダイヤモンド」に描かれたように、鉱山資源は激しい争いや搾取、人身取引を生み出すことにもつながりかねません。鉱山で働く人々の環境や人権問題にも取り組むジョゼフさんが、母国を紹介しつつその現状を率直に語ってくれます。

カジュアルなカフェ形式の集いです。発表の後には、お茶を飲みながらゆっくりとおしゃべりを楽しみましょう。

日時:2018年5月18日(金)
19時~20時30分(開場18時45分)
場所:武蔵野プレイス3階「スペースC」
武蔵野市境南町2-3-18(JR武蔵境駅より徒歩1分)

入場:無料
定員:20名(要申込み)

申込み:japan@notforsalecampaign.orgまでメール
もしくはフェイスブックのイベントページにて参加意思を表明してください。

*本イベントはすべて英語で行われます。
主催: ノット・フォー・セール・ジャパン

(写真:© Freetown, Sierra Leone’s capital city, West Africa. Chris Jackson/Getty Images)

【参加学生大募集!】2020東京オリパラに向けて、人身取引防止キャンペーンとロゴを考えよう

《NFSJが運営委員として参加している人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)の呼びかけです》


【対象:大学生】参加学生大募集!
『2020東京オリパラに向けて、人身取引防止キャンペーンとロゴを考えよう』
20180516-0627学生ミーティング募集チラシ

企画ミーティングに参加してください!(4回のうち、1回だけでもOK!)

2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催まで、あと2年。急ピッチで準備が進んでいますが、その裏では、競技場建設における労働搾取、会期中・前後の買春需要を満たすための若年女性の性的搾取、また大会に供される食物、衣類(ユニフォーム)、ボール等の製造に関わる、国内外での労働搾取等、さまざまな問題が起きる可能性が指摘されています。

たとえばロンドンやリオデジャネイロは大会前に「フェアトレードタウン*」を実現するなど、大会の運営・準備にもフェアプレーの精神が求められるのが、オリンピック・パラリンピックです。(*東京は現時点でFTTの予定なし)

人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)では、「現代の奴隷制」とも言われる人身取引を防止し、サプライチェーンにおける労働搾取をなくすために、 具体的な啓発キャンペーンを実施したいと考えて
います。人身取引問題やフェアトレードに関心のある方、オリンピックに向けて何らかのアクションに参加してみたい方、他大学の学生と一緒にアイデアを出し合いながら、キャンペーンやロゴを考えてみませんか?

5月と6月に隔週で計4回の企画ミーティングを開催し、7月11日に行われるシンポジウム『日本における人身売買と現代の奴隷問題~2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて~』で何らかの発表ができることを目指します。4回すべて出席できなくてもかまいません。ぜひ気軽に参加してみてください!

★企画ミーティングの日時と内容
第1回:5月16日(日本における人身取引の問題を知ろう!)
第2回:5月30日(オリパラに向けたキャンペーン・ロゴのアイデア出し)
第3回:6月13日(キャンペーン・ロゴマークについて話し合い)
第4回:6月27日(キャンペーン・ロゴマークの完成/発表準備)
いずれも水曜日の19:00~20:30 上智大学2号館603会議室
*上記内容は目安です。集まってくれた皆さんと共に、柔軟に進めていきたいと考えています。

★呼びかけ人
・山岡万里子 ノット・フォー・セール・ジャパン(NFSJ)代表
人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)運営委員
・JNATIP運営委員一同

★企画ミーティング参加申し込み
当日参加も可能ですが、準備の都合上できるだけ事前にご連絡ください。
申込み・問合せ:JNATIP/NFSJ山岡 japan@notforsalecampaign.org
(メールに「オリパラミーティング参加申込み」と明記)
またはフェイスブックのイベントページへの参加表明にて
https://www.facebook.com/events/938633882973370/

★人身売買禁止ネットワーク (JNATIP)とは?
主に日本における人身取引問題を解決するために集まった、NGO、弁護士、研究者のネットワーク。日本政府関係省庁への政策提言、シンポジウム開催、国連人権条約への情報提供などを行っている。

★開催予告
グローバル・コンサーン研究所/JNATIP 共催シンポジウム
『日本における人身売買と現代の奴隷問題
~2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて~』
7月11日(水)18:30~20:30(開場18:00)
上智大学図書館棟 L-911会議室
◆第1部 人身売買の現状とJANTIPの取り組み(仮)
鳥井一平(移住者と連帯する全国ネットワーク)
藤原志帆子(人身取引被害者サポートセンターライトハウス)
斎藤恵子(ECPATストップ子ども買春の会)
◆第2部 現代奴隷を無くすための企業の取り組み(仮)
アディダスジャパン株式会社、ヤフー株式会社担当者(予定)
◆2020東京オリパラに向けた、人身取引(現代奴隷)防止啓発キャンペーンのキックオフ

 

NFSJの企画講座『日常に潜む性の搾取から子どもと若者を守るには』(3/24)を開催しました

去る3月24日に、武蔵野生涯学習振興事業団が主催、NFSJが企画した講座『日常に潜む性の搾取から子どもと若者を守るには』が武蔵野プレイスにて開催されました。

人身取引被害者サポートセンターライトハウス事務局長の坂本新さん、世界性科学学会Youth Initiativeメンバーで国際基督教大学4年生の福田和子さんをゲストスピーカーに迎え、一般参加者40名、登壇者スタッフを合わせ50名の参加がありました。

坂本さんからは、ライトハウス相談事業の中で見えてきた、可視化されにくい性搾取の被害実態をつぶさに語っていただきました。なかでもここ数年で急増しているAV出演強要の手口は、軽いスカウトの声掛けから始まり、徐々に契約書を盾にすごまれ抵抗できなくする、本当に巧妙で執拗なものだと感じました。また、もし誰かから性的被害の相談を受けたら「相手の立場に立って」「責めたり質問攻めにしたりせずに」話を聞いてほしいという、相談事業を手掛ける団体ならではの実感のこもったアドバイスが伝えられました。

福田さんは昨年夏まで1年間スウェーデンに留学し、ジェンダー/セクシャリティの社会状況を様々に見聞きしてこられた経験から、スウェーデンでは、子どもや若者が性で傷つかないために社会にどんな仕組みがあるかを語ってくれました。なかでも「若者が、自分の心・身体・性を守れる環境が、性的に傷つく遥か手前から、日常的に整っていることが必要だ」という言葉には、多くの参加者が共感を示しました。13歳になると学校から全員が訪問する「Youth Center」では、その後プライバシー厳守の状態でどんな相談でもでき、カウンセリング、避妊具の提供、STI検査などが無料で受けられるということ等が紹介されました。

Q&Aセッションでは質問も非常にたくさん寄せられ、「適切な性教育とは、どれぐらいの年齢からどのようにすべきなのか」には、「国連機関が性教育のガイダンスを作っていて、その中では5才から話せることがある」という情報が回答され、また「もし自分の子どもが被害に遭ったらどう接すればいいのか」には、『あなたは悪くない』と言って欲しい」などの答えが挙げられました。

その後は10グループに分かれ、あらかじめ配布しておいたディスカッションシート(「参加のきっかけ」「今日聞いて印象的だったフレーズ」「私たちにできることのアイデア」を書き込む)に記入してもらった上で、自由に話し合ってもらいました。何を話していいか持て余しているようなグループは一つもなく、時間も足りないくらい、皆さん熱心にディスカッションに参加し盛り上がっていました。

最後に少しだけシェアしてもらいましたが、やはり適切な性教育が必要なのではないかという声、メディア(教育テレビなど)がもっと取り上げるべきという意見等が出て、回収したディスカッションシートからも、この機会をきっかけにして考えていきたい、働きかけていきたいという意見が多く見られました。「もっともっとお二人の話を聞きたかった」「今後もこうした機会を作って欲しい」という意見も多く寄せられ、アンケートからも、参加者の多くがこのイベントを大変高く評価してくださったことがうかがえました。

武蔵野市議3名、三鷹市議1名の参加もあり、武蔵野市議のお一人は、今後、小中学校の性教育ガイドラインの作成や、中学でのデートDV勉強会の実施などを働きかけていきたいと書いてくださり、今後の動きに期待したいと思います。

ちなみに福田さんは、「性や避妊に関して情報も相談先も選択肢も非常に限られている、このあまりに無い無いづくしの日本の現状を打破したい!」と、「#なんでないのプロジェクト」をつい最近立ち上げました。ぜひ皆さん一度覗いてみてください。
https://www.nandenaino.com/

最後になりましたが、講師のお二人、参加者の皆さん、そしてNFSJの企画を選んで助成してくださり、広報・施設利用など全面的に支援してくださった武蔵野生涯学習振興事業団と武蔵野プレイス市民活動担当の皆様に、心より感謝いたします。