創立記念日、世界デー、そして新しいブックレット
今日7月2日はNFSJの誕生日です! 14年前の今日、アメリカの団体Not For Saleの日本支部を立ち上げよう!と有志が集まり、第1回スタッフミーティングが新宿で行われました。以来14年、本当にたくさんの方たちに支えられて様々な活動を行ってくることができ、スタッフ一同心から感謝しています。
さて、今年も暑い暑い夏が、そして月末に「人身取引反対世界デー」を控えた7月が、巡ってきました。毎年この世界デーに合わせて、NFSJではネット上で啓発キャンペーンを展開しています。今年は2月に完成した啓発ブックレット『「人身取引」「現代奴隷」ってなんだろう?』(A5判16ページ)を題材に、5回にわたり私たちの思いを皆さんにお伝えしていこうと思います。
人身取引と現代奴隷、よく意味がわからない…?
人身取引や現代奴隷という言葉は聞いたことがあっても、いまいちピンと来ない人も多いのではないでしょうか。実は日本や世界で起きている様々な出来事が、本当は人身取引や現代奴隷と呼ぶべき事柄なのに、それらの言葉を使って報じられることが少ないからなのです。人身取引とは、人を騙したり脅したりして、無理やり重労働をさせたり性的な仕事や行為を強要し、不当な利益を得ることです。大雑把に言えば、現代奴隷とは、そうした被害に遭っている人のことです。
そういうヒドい話って、実はよく耳にしませんか? いわゆる「児童ポルノ」や「ホストクラブの売掛金」、「失踪する技能実習生」「闇バイト」なども、人身取引に当たる場合があるとNFSJでは考えています。人を騙したり脅したりして何かを強要し利益を得る、という共通の「構造」があるからです。
一見関係無さそうでも、人の弱みにつけ込んで奴隷にする同じ構造の犯罪が、世界中で起きています。そうした問題を無くすため、私たち自身が被害者にも加害者にもならないためにはどうしたらいいのか、NFSJのこの新しいブックレットで伝えていきたいと思っています。ぜひ活用してくださいね!
(山岡万里子:NFSJ代表/ブックレット執筆)